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 愛媛県今治市の産婦人科診療所で出産後に大量出血で女性が死亡するなどの事例が相次いでいた問題で、愛媛県医師会は14日夜、松山市内で記者会見した。医療ミスではなかったとの認識を示したうえで、日本産婦人科医会が提案した地域医療支援に取り組む意向を示した。

 県医師会の久野梧郎会長は「問題となった事例は重く受け止めている。日本産婦人科医会から提案のあった改善点に沿って医院を指導する」と述べた。

 診療所では2009年以降、いずれも30代の女性4人が出産の際に出血が止まらなくなるなどし、うち2人が死亡した。日本産婦人科医会が今月11日に現地調査し、改善を指導した。

 県医師会が問題を把握したのは今年9月。10月には県産婦人科医会の池谷東彦会長ら複数の医師が症例を検証したという。池谷氏は「色々な条件が重なり合った中で、個人(診療所医師)が一人奮闘したような格好で症状が進んでいった」としたうえで、「我々としては医療的な処置に関してミスはなかったと確信している」と述べた。

 今治市医師会の木本真会長は昨年1月、診療所について告発する提言書を受け取って問題の一部を把握し、2月に診療所医師を呼んで聴取した。「医療訴訟などもなく、偶発的に事故が起きたのだろうと認識した」。医師に対して大きな病院に早めに送るよう厳重注意したが、県医師会には報告していなかった。

 日本産婦人科医会の現地調査では、診療所が妊娠中の検診を担い、出産は大きな病院で実施する「セミオープンシステム」の導入を提案された。久野会長は「産婦人科医療の再構築のため、愛媛大学や地元医師会などの協力を得て、導入を目指したい」と話した。近く今治市内で会合を開き、システム導入に向けた協議を始める。

<アピタル:ニュース・フォーカス・その他>

http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(藤家秀一)