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 国立感染症研究所は27日、ノロウイルスなどによる感染性胃腸炎の患者報告数が、直近の1週間(12月12~18日)で1医療機関あたり20・89人に上ったと発表した。全国平均で警報レベルの20人を超えるのは過去最大級の流行だった2006年以来。

 感染研によると、全国約3千カ所の小児科など定点医療機関から報告された患者数は、18日までの1週間で6万6015人で、11月に入ってから急増している。

 1医療機関あたりの全国平均は20・89人。都道府県別に見ると、山形が47・27人で最も多く、宮城34・08人、埼玉31・66人、宮崎30人、東京28・46人、三重23・47人、兵庫24・08人、大阪21・25人、愛知20・9人などと、21都府県で警報レベルの20人を超えた。

 集団感染の発生場所をみると、幼稚園と保育所が約4分の3を占めている。ウイルスの分析では近年流行していない「GⅡ・2」というタイプのウイルスが大半を占め、免疫のない幼児がかかりやすくなっているとみられる。北里大学と感染研が詳しく解析したところ、「GⅡ・2」が変異し、過去に感染した人もかかりやすくなっている可能性があるという。片山和彦・北里大教授(ウイルス感染制御学)は「一つのタイプのウイルスがこれだけ感染を引き起こすのは大流行した06、12年以来」と話す。

 感染性胃腸炎の流行は例年、冬休みに入るといったんピークを過ぎるが、春先まで続く傾向がある。引き続き、こまめな手洗いや嘔吐(おうと)物の適切な処理が大切だ。

<アピタル:ニュース・フォーカス・その他>

http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(小川裕介)