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 東京都内の一軒家。2016年12月25日朝、女性イラストレーター(40)の食卓を、中国の上海から来た男性銀行員(37)一家4人が囲んだ。男性は個人宅の空き部屋などを紹介する「民泊サイト」の米Airbnb(エアビーアンドビー)で女性宅を見つけた。

 滞在中は女性宅の空き部屋に泊まり、食事を共にした。宿泊先に個人宅を選んだのは、「割安で、住人との交流を通じて地域の文化も知りたかったから」。

 女性は「おもてなしが楽しい」と話す。離婚後、幼い長女と2人で残され、生活に不安やさみしさを感じた。宿泊客を受け入れ、「東京を案内して気が紛れた」。この3年で100組超を受け入れ、今のところトラブルはない。収入は月当たり約20万円にもなる。

 エアビーに代表される「民泊」はシェアリングエコノミーの代表格だ。手軽に空き部屋を貸せて副収入になるとあって、日本でも都市部を中心に広がる。16年1~10月にエアビーで国内に泊まった訪日客は300万人超。15年通年の2倍超だ。16年1~10月の訪日外国人は2千万人超で1割強が利用したことになる。

 訪日外国人の増加にホテルの供給が追いつかず、今や民泊は無視できない存在だ。20年の東京オリンピック開催で、都市部を中心にさらなる宿泊施設不足が予想される。みずほ総合研究所の試算では、五輪に向け新たな宿泊施設ができても内外の宿泊客数を多めに見積もった場合、約3・8万室が不足するという。

 しかし現行の旅館業法では、無許可の一般の民家が、繰り返しお金をとって客を泊めることはできない。現在の民泊の多くが、事実上は違法営業の状態とみられる。さらに投資目的で借りたマンションで民泊の営業をしたり、客が頻繁に出入りして騒音などの苦情が出たりするケースも出てきた。

 旅館業法の規制を受けるホテルや旅館は、営業地域や設備などに様々な制限がある。民泊が客を奪うことへの抵抗は強い。同様の問題は欧米でも顕在化し、違法な民泊への取り締まりを強化する国も出てきた。

 政府は国家戦略特区制度で、東京や大阪など一部地域で民泊を認めたほか、簡易宿所として営業許可を得やすくするなど規制を緩和してきた。さらに、民泊に一定のルールを定めるため、旅館業法とは別に、民泊を規制する法案を16年度中にも国会に提出する。

 具体的な内容は①民泊を行う場合は届け出制にして、利用名簿作りや苦情対応などを義務づける。家主が住んでいない場合は管理者を登録する②営業日数は年180日以下とする③仲介事業者は登録制とし、法令違反があれば業務停止――などが検討されている。

 オラガ総研の牧野知弘代表は、…

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