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 地球温暖化による南極の氷への影響を調べている、英国の研究プロジェクト「MIDAS」のチームは、大陸からせり出した巨大な棚氷に入った亀裂が急速に広がっていると発表した。つながっている部分は約20キロとなり、さらに亀裂が進むと棚氷が分離して、福岡県や千葉県と同じくらいの広さ、約5千平方キロメートルの巨大な氷山となって漂流し始めるという。

 亀裂の拡大が確認されたのは、南極半島の「ラーセンC」と呼ばれる棚氷で、厚さ約350メートル。これまで亀裂は100キロを超え、2011年以降だけでも、約80キロ以上亀裂が進んでいる。棚氷は、大陸を覆う厚い氷床が海に押し出されてひと続きになり、海上に浮かんでいる部分。分離すると海に漂う氷山になる。

 MIDASチームによると、16年12月後半に亀裂が突然18キロ進んだ。分離するとラーセンCは全体の10%以上の面積を失うことになる。02年には近くのラーセンBと呼ばれる棚氷が突然崩れた。ラーセンCの観測を続けた結果、ラーセンBと似た状況が起きているという。

 棚氷が分離したり崩れたりすることで陸上の氷床や氷河が海に流れ込めば、海面上昇につながる恐れもある。(神田明美)