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 韓国・釜山の日本総領事館前に慰安婦問題を象徴する「少女像」が設置された問題をめぐり、長嶺安政・駐韓日本大使と森本康敬・釜山総領事が9日、一時帰国した。像設置への対抗措置で、大使らは10日以降、安倍晋三首相や岸田文雄外相らに現状を報告する。

 駐韓大使が韓国政府への抗議の一環で一時帰国するのは、2012年8月に李明博(イミョンバク)大統領(当時)が竹島に上陸して以来。長嶺氏は帰国に先立ち、ソウルの金浦空港で記者団に「少女像の設立は極めて遺憾だ」と述べた。

 長嶺氏らは帰国後、外務省で幹部らと当面の対応などを協議。訪欧中の岸田外相には11日に、首相には早ければ10日にも状況を報告し、一時帰国の期間など今後の対応を協議する見通しだ。

 釜山の少女像は昨年末に設置。日本政府は慰安婦問題の決着をうたった15年末の日韓合意の精神に反するとして、撤去を求めた。韓国側が応じないため今月6日、大使らの一時帰国など4項目の対抗措置を発表した。

 岸田外相は8日(日本時間9日)、訪問先のチェコ・プラハでの記者会見で「(両国は)日韓合意を履行する責任を持っている。日本は履行しており、韓国側に対し、少女像の問題も含め、合意内容の着実な実施を求めたい」と改めて語った。(武田肇