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 東京都文京区の自宅で昨年8月に妻を殺害したとして、講談社のコミック誌の編集次長が逮捕された事件で、夫が妻を殺害後、事故を装うために遺体を移動させた疑いのあることが捜査関係者への取材で分かった。寝室の布団から、妻のものとみられる尿の成分が検出されており、警視庁は夫が寝室で妻を殺害後、発見場所となった階段下まで運んだとみて調べる。

 捜査1課によると、逮捕されたのはコミック誌「モーニング」の編集次長で韓国籍の朴鐘顕容疑者(41)。昨年8月9日未明、文京区千駄木1丁目の自宅内で、妻の佳菜子さん(当時38)の首を圧迫して殺害した疑いがある。容疑を否認しているという。

 同日午前2時50分ごろ、朴容疑者が119番通報し、佳菜子さんが玄関近くの階段下で心肺停止の状態で見つかった。朴容疑者は当初、「妻が階段から転落した」と説明。その後の捜査で、1階寝室の佳菜子さんの布団から、首を絞められると出ることもある尿の成分が検出された。また司法解剖の結果、死因は窒息死で、首には絞められたような痕が確認されたという。朴容疑者は任意の調べに「服で首をつっていた。自殺だと思う」「子育てで愚痴をこぼすことがあった」と説明。当初の説明を変えた理由について、「子どもに自殺と知られたくなかった」と話したという。

 朴容疑者は大学卒業後、1999年に講談社に入社。コミック誌の編集長として人気作品「進撃の巨人」に関わったほか、「週刊少年マガジン」の副編集長時代には映画化された「聲(こえ)の形」に携わり、朝日新聞で2011~13年、「子どもを読む」というコラムを連載。ヒット作を世に送り出す一方、育児休業を取り、子育てや家事に専念した時期もあった。

 逮捕を受け、講談社は10日、「本人は無実を主張しており、捜査の推移を見守りたい」とのコメントを出した。