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 米司法省は10日、不動産取引をめぐって贈賄計画に関与したとして、潘基文(パンギムン)前国連事務総長の弟とおいを訴追した、と発表した。ベトナムの高層ビルの売却をめぐり、中東の高官に250万ドルの賄賂を贈る計画に加わったという。ただ、実際には仲介人となるはずだった米国人の男が着服し、賄賂は支払われなかった。

 海外腐敗行為防止法違反などの疑いで訴追されたのは、韓国在住の潘ギサン被告(69)と、米国に住む息子の潘ジュヒョン被告(38)。仲介人の男らも訴追された。ジュヒョン被告は逮捕されたが、ギサン被告の所在は不明という。

 司法省によると、韓国の建設会社で幹部だったギサン被告は、経営難を乗り切るためベトナムの高層ビル売却を検討。ニューヨークで不動産取引をしていたジュヒョン被告に交渉を依頼するよう、同社を説得した。2人は2014年ごろ、仲介人の男を通じ、中東の高官に賄賂を贈る見返りに、高層ビルを約8億ドルで購入してもらう計画を立てたという。仲介人には50万ドルを渡し、ビル売却が成功したら残額を支払う予定だったが、実際は仲介人と中東の高官との間に関係はなく、渡した金銭も着服されたという。

 昨年末まで国連事務総長を務めた潘基文氏は、韓国大統領選の有力候補として注目されている。(ニューヨーク=中井大助