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 2016年に中国本土から台湾を訪れた人の数は延べ361万人となり、前年から約80万人、率にして2割近く減ったことが分かった。旅行客も8年ぶりに減少に転じ、約14%減ったという。中国の台湾政策を担う国務院台湾事務弁公室が11日の定例会見で明らかにした。中国側は、昨年5月に発足した独立志向の強い蔡英文(ツァイインウェン)政権の中国に対する姿勢を批判し続けており、中台関係の悪化が影響したとみられる。

 中国は、中台がともに「一つの中国」に属することを双方で確認したと中国側が主張する「92年コンセンサス」を蔡氏が認めないとして、台湾との高官交流などをストップし、圧力をかけ続けている。会見した同弁公室の馬暁光報道官は「台湾当局の政策変更により、両岸(中台)の交流の雰囲気が悪化し、台湾に向かう民衆の意欲に影響している」と述べた。

 蔡氏は昨年10月の演説で、中国側に対話を呼びかける一方、台湾を統治する政権「中華民国」の存在を直視するよう要求。対中関係について「圧力のもとでは屈服せず、対抗の道にも戻らない」と述べた。(北京=延与光貞)