西前頭3枚目の勢が、名前の勢いそのままに押し出しで相手力士を破ると、天皇、皇后両陛下は手をたたいてたたえました。大相撲初場所初日の8日、東京都墨田区の国技館を訪れた両陛下は中入り後、結びまでの取組10番を観戦しました。両陛下は身を乗り出すように見入り、時には2人で会話を交わしたり、手元の資料に目を通したり。心から楽しんでいる様子が伝わってきました。

 両陛下の大相撲観戦は恒例ですが、一時は八百長問題などの不祥事もあって途絶えた時期もありました。しかし、観戦時の様子から両陛下がいかに楽しみにしているかがうかがえます。

 この日、国技館の正面玄関には赤じゅうたんが敷かれ、日本相撲協会の八角理事長をはじめ、親方らが一列に並んで両陛下を出迎えました。到着した両陛下はその前をゆっくりと進み、来場者からの「陛下、(明けまして)おめでとうございまーす」との声に、天皇陛下は手を振って応えました。

 初場所初日のこの日、観客席には小さい子どもや外国人の姿も目立ちました。土俵の上には「満員御礼」の垂れ幕も。観客は立ち上がり、2階の貴賓席に到着した両陛下を拍手と歓声で迎えました。飛び交う歓声や無数のフラッシュは、両陛下の人気ぶりを表しているかのようです。両陛下は観客らにお辞儀をしたり手を振ったりしていました。

 「この力士はどこの出身ですか」「おけがはどうですか」。両陛下は後ろに控えていた八角理事長に質問しながら熱心に観戦。八角理事長によると、陛下は力士の出身を、皇后さまはサポーターをしている力士らのけがの具合を心配していたそうです。冒頭の勢について、しこ名の由来が気になったのでしょうか。陛下からの質問に八角理事長は「江戸時代から続く由緒あるしこ名です」と説明したといいます。また、昨年の秋場所で全勝優勝した豪栄道の将来性にも興味をそそられたのでしょう。取組前に陛下から「豪栄道はどうでしょう」と尋ねられ、八角理事長は「大丈夫です」と答えたそうです。

 取組後の弓取式まで約1時間にわたって観戦した両陛下。その後、開かれた記者会見で、八角理事長は帰り際に、「いい取組をありがとう」と声をかけられたことを明かし、「楽しく見て頂いたかなと思います」とホッとした様子。「天覧相撲」はやはり力士にとっても特別なようで、「特に力が入ると思いますね。私も現役時代は、やっぱりこの日は負けられないなという気持ちが強かったですね」。この日は格下の相手に負ける力士もおり、「やっぱり初日は硬くなりますからね。それ以上に陛下がいらっしゃるということで空回りした力士も多かったんじゃないですかね」と振り返りました。昨年に続き、案内や説明役を務めた自身についても、「こればかりは慣れないもので、確か去年は『人生で初めて一番緊張した』と言ったと思うが、(緊張は)同じくらいですね」と苦笑い。日本の国技である相撲を両陛下が観戦する機会は、良い意味で刺激や激励につながっているようです。

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