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 インフルエンザの流行が全国的に本格化している。国立感染症研究所は13日、直近の1週間(1月2~8日)に医療機関から報告された患者数が1カ所あたり10・58人に上ったと発表、4週間以内に大流行が発生する可能性がある「注意報レベル」の10人を今季初めて超えた。ピークは例年1月下旬から2月上旬で、感染研は手洗いの徹底などの対策を呼びかけている。

 感染研によると、約5千カ所の定点医療機関からの患者報告数は前週より約1万人増えて約5万2千人。1カ所あたりの患者数を都道府県別にみると、岐阜(19・87人)、秋田(18・30人)、愛知(18・25人)、沖縄(17・93人)、茨城(17・30人)、滋賀(15・15人)、福井(13・69人)などと、25道府県で10人を超えた。全国の患者数は前週より約20万人多い約81万人と推計された。

 検出されたウイルスは直近の5週間ではA香港型が最も多かった。A香港型は高齢者が重症化しやすいとされ、1月の入院患者は約6割が70歳以上。感染研感染症疫学センターの砂川富正室長は「高齢者が入所する施設では集団感染を引き起こし、重症化を招く恐れがある。体調が悪い人は見舞いを控えるなど注意してほしい」と話している。

 受験シーズンに差しかかっており、砂川さんは「受験生がいる家庭は、手洗いの徹底や人混みへの外出を避けるなどの予防策をとってほしい。体調を崩したら受験生とは別の部屋で休むことも大切だ」と呼びかける。(小川裕介)

■高齢者や受験生の家族は注意を

 〈国立感染症研究所感染症疫学センター・砂川富正室長の話〉 今季は昨季より1カ月ほど早く流行入りし、新型インフルエンザが流行した2009年を除けばもっとも早かった。ただ、その後はゆっくりと流行が広がっている。13日に患者報告数が発表された今年第1週(1月2~8日)は年初で医療機関が休んでいる期間もあり、もっと患者がいた可能性も考えられる。

 流行のピークは例年1月末~2月はじめごろが多く、まだこれから患者が増加することが予想される。東京や大阪などでは、定点医療機関あたりの患者報告数が10人を超えておらず、今後は大都市圏でも患者が増えることが十分に考えられる。

 入院患者を年代別にみると、高齢者が多い。A香港型がはやった2014~15年シーズンにもこの傾向がみられた。今季もこれまでA香港型の検出割合が比較的高く、注意が必要だ。高齢者が入所する施設では、集団感染を引き起こし、重症化を招く恐れがある。見舞いなどでこうした施設に行く場合は十分に注意し、体調が悪い人は施設に入るのを控えることが大切だ。

 今は受験シーズンにもあたる。受験生はもちろん、一緒に暮らす家族も、手洗いの徹底や外出時のマスク着用、無用な人混みへの外出を避けるなど、予防を心がけてほしい。体調を崩したときは受験生とは別の部屋で休んでもらいたい。