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 昨年4月の熊本地震が原因で体に重い後遺症が残り、「災害障害見舞金」(最大250万円)を支給された人が、4人(昨年12月時点)にとどまっている。支給要件が厳しく、申請が通らないケースが多い。過去の大きな震災でも受給者は少なく、専門家は支給要件の緩和や「震災障害者」の実態調査の必要性を訴えている。

 災害障害見舞金の支給の条件としては、両腕や両足の切断など1級障害者と同等の重度障害が残った場合や、常に介護が必要となった場合などが、災害弔慰金法の「別表」に定められている。

 熊本県内の自治体への取材によると、昨年末までに支給が決まったのは、熊本、八代両市と益城、大津両町の計4人。身を寄せていた避難所で脳塞栓(のうそくせん)症となった80代の男性(熊本市)や、家屋の下敷きになって7時間後に救出され、現在も入院している80代の男性(益城町)らだ。

 熊本地震での重軽傷者は2600人以上。熊本市には2月3日現在で25人から申請があったという。申請者がいる県内の自治体の担当者は「支給要件のハードルが高い」と語る。

 2011年の東日本大震災の被災県への取材では、今年1月までに少なくとも92人(宮城30人、岩手20人、福島42人)が見舞金を受給。福島県によると、申請数は増えており、避難生活の長期化などで精神障害についての申請が目立つようになったという。

 地震で負傷して後遺症が残った「震災障害者」については、その人数も含めて実態がよくわかっていない。首都直下型地震対策を考える内閣府の検討会は、10年の報告書で震災障害者への支援に言及。翌年度予算で実態調査のための予算も計上されたが、東日本大震災の発生もあり、実施には至っていない。

 災害障害見舞金は、1973年に議員立法で成立した災害弔慰金法に基づくもので、見舞金の支給は82年から始まった。国が半分を、残りを都道府県と市町村が負担する。

 岩崎信彦・神戸大名誉教授は「災害弔慰金法は死亡者に対する弔慰金支給を出発点としたこともあり、命が助かった負傷者に対して手厚くない」と指摘。「震災から時間がたち、復興が進むほどに苦しい気持ちを抱え続ける人たちを支える仕組みが必要だ」と話す。

■「まずは実態把…

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