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 第10回朝日杯将棋オープン戦(朝日新聞社主催)の本戦が14日、熊本市の市総合体育館で開幕した。昨年の熊本地震の「復興祈念対局」で、同市では初めての開催。対局は公開され、プロの熱戦をファンが間近で観戦した。

 午前10時、本戦1回戦の対局が始まった。対戦カードは、佐藤天彦名人(28)―行方尚史八段(43)戦と戸辺誠七段(30)―八代弥(わたる)五段(22)戦。通常は対局者ら以外立ち入れない対局室が公開され、来場者はプロ棋士が考え込んだり、しなやかな手つきで着手したりする様子をかたずをのんで見守った。約2時間で決着がつく早指し戦で、テンポ良く指し手が進んでいる。

 この日は、熊本地震の前震からちょうど9カ月。福岡市出身の佐藤名人は、子どもの頃に何度か観光で熊本を訪れたことがあるという。対局前、「昨日乗ったタクシーの運転手から、今も多くの人たちが仮設住宅で暮らしていると聞いた。皆さんの前で面白い将棋を指し、楽しんでもらえれば」と話した。

 別室では、豊川孝弘七段(49)らによる大盤解説会も開かれている。午後は勝者同士が対戦する。

 朝日杯は棋士、女流棋士、アマチュア代表が参加。本戦には、シードの8人と予選を勝ち抜いた8人の計16人が出場。これまでは東京と大阪で行われてきたが、今回は熊本での初開催となった。

 2日目の15日には3連覇中の羽生善治三冠(46)らの対局がある。(村瀬信也)