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 日常的に人工呼吸器やたんの吸引などの医療ケアが必要だが、自宅で暮らしている「医療的ケア児」。こうした子どもたちが増えている一方で、預けられる施設は少ない。「隠れた待機児童問題」とも呼ばれる現状を解決するため、受け皿づくりが始まっている。

 昨年4月に首都圏初の子どもホスピスとして開設された「もみじの家」は、国立成育医療研究センター(東京都世田谷区)にある。終末期に限らず、難病でも病状が安定している子どもたちと家族が一時的に自宅外で休息できる施設だ。昨年末までに延べ225人の子どもが過ごし、登録者は毎月増えている。

 東京都調布市の茅野(ちの)多実さん(41)は11月下旬、次男の勝実君(5)と利用した。生後4カ月のとき難病で気管切開し、人工呼吸器などで命をつなぎとめている。自宅で療養中だが寝たきりで、床ずれ防止で2時間置きに体の向きを変えなければならない。

 介護のためにまとまった睡眠が取りづらい茅野さんだが、この日はいつもより多く眠れた。「体が休まったし、息子と外に出て社会にも触れられた。心の休息にもなりました」。厚生労働省の15年度の調査では、主な介護者の睡眠時間は平均5・6時間で、24・4%は断続的に睡眠を取っているという。

 施設は宿泊部屋が7室11床。床で広々と遊べるスペースや音楽室、オープンキッチンなどがあり、24時間態勢で看護師らが常駐している。休息だけでなく、集団生活で社会性を育もうと、朝の会や利用者同士のレクリエーションなども組み込んでいる。自宅での看病から気分転換を図る狙いもある。

 勝実君は来春には小学生の年次になる。茅野さんは「勝実の容体次第だが、通学は体調や費用などで難しいと思う。訪問教育を受けるかたちになると思う」と話した。

 医療的ケア児と家族を支える福祉施設や保育施設は圧倒的に不足している。厚生労働省によると、2012年に開設の淀川キリスト教病院(大阪市)が運営する子どもホスピスが先駆けで、同様の施設は全国で数カ所しかないという。子どもホスピスは、運営資金や医療的ケア児に対応できる看護師などの医療スタッフの確保が難しく、寄付に頼らざるを得ないのが実情だ。

 もみじの家の施設長を務める賀…

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