[PR]

 精神疾患がある親と暮らす子どもたちは、周囲に打ち明けられない悩みに直面します。成長して親元を離れても、子ども時代に受けた影響が残ることがあります。まだ十分に知られていないその実態について、3回にわたって紹介します。

母の病気、誰にも言えず心に壁

 50歳を過ぎるまで、自らの生い立ちは隠してきた。どうせ、誰も分かってくれない――。こう思ってきたから。

 中部地方の女性(55)の母親は統合失調症だった。幻聴や妄想といった症状があり、時に女性から見て異常に映る行動も起こした。

 女性が小学生のころ、近所の人から母親の病気を侮辱する言葉をぶつけられ、「自分の家は普通じゃない」と思って母親の病気を隠すようになった。母親は幻聴や妄想のせいか、冬でもないのにセーターを何枚も重ね着したり、包丁を手に家の中を歩き回ったりすることも。自分の家は「安心できない場所」だった。

 母親がそんな行動をした翌日でも、普段通りに登校した。誰にも相談できず、友人とも距離を保った。

 女性は「自分じゃない自分をつくり、心と体が一致しなくなった」と振り返る。22歳で結婚して実家を離れたが、夫にも過去のことを明かさず、抱え込んだ。孤独感にさいなまれ、自分に自信を持てない。こうした感覚は大人になっても残った。

 転機は2013年に訪れた。夏…

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員に登録すると全ての記事が読み放題です。

初月無料につき月初のお申し込みがお得

980円で月300本まで読めるシンプルコースはこちら