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 アパグループ(東京)が運営する「アパホテル」に南京事件に否定的な本が置かれ、中国側から批判が相次いでいる問題で、中国のホテルで、別の視点で南京事件を描いた本を置く動きが出始めた。ホテル責任者は「真実を知ってもらうための行動だ」としている。

 浙江省台州市の五つ星ホテル「温嶺九龍国際大飯店」は、南京事件当時に中国人避難民の保護に努めたドイツ人ジョン・ラーベ氏の書籍「ラーベの日記」を200冊以上用意し、20日から客室に置くことを決めた。同ホテルの客室は約500あり、さらに300冊を購入する予定だという。

 ラーベ氏の記録は中国国内で評価が高く、2014年に習近平(シーチンピン)国家主席がベルリンで講演した際も「中国でとりわけ愛され、尊敬されているドイツ人」と述べた。

 中国のニュースサイト・澎湃新聞の取材に、ホテル責任者は「ホテルは国や民族、宗教が異なる人が泊まるため、本来はこのような本は置かないが、真実の歴史を知ってもらいたいという気持ちだ。第三国の人による記録は説得力がある」と語っている。(上海=冨名腰隆)