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 金沢市のJR金沢駅周辺や片町かいわいの飲食店で鮮魚や野菜など食材の置き引きとみられる被害が昨年暮れから相次いでいることがわかった。金沢東署、金沢中署に被害届が出されており、県警は同一犯による窃盗事件の疑いもあるとみている。

 飲食店関係者によると、鮮魚店や青果店から配達された食材の一部がなくなっていることが多い。午前中に発泡スチロールの箱などで配達された食材は店員が出勤するまで軒先に置かれたままのことがあり、その時間帯を狙われた可能性もある。近江町市場のある鮮魚店長は「20年以上この仕事をやっているが、こんなことは初めて。うちの取引先だけで10店以上やられている。飲食店との信頼関係にも影響する」と声を荒らげる。

 片町のすし屋では昨年12月、注文したはずのノドグロやサバが届けられた箱から見つからないことがあった。鮮魚店の入れ忘れと考えていたが、年が明けると、今度は野菜が箱ごとなくなっていたという。また、ミシュランガイドで二つ星を獲得した高級和食店では、今年に入り2度にわたって店の食材庫からワイン、シャンパン、牛肉など計10万円相当が盗まれたという。

 バーや鍋料理屋など被害を訴える飲食店は多岐にわたる。ノドグロ、カニ、日本酒などがなくなることもあれば、卵2パック、木綿豆腐4丁、生クリーム1箱、厚揚げ1個だけの場合もあったという。飲食店主の一人は「換金出来るわけでもない。誰が何の目的で盗んでいるのかわからない」と首をかしげている。(塩谷耕吾、田中ゑれ奈)