[PR]

 日本銀行は31日の金融政策決定会合で、実質国内総生産(GDP)の成長率見通しを引き上げ、2016年度は従来の1・0%から1・4%、17年度は1・3%から1・5%、18年度は0・9%から1・1%とした。GDP統計の基準改定や堅調な海外経済の影響を反映した。金融政策は「現状維持」とした。

 会合では、3カ月に1度公表する「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」をまとめた。消費者物価(生鮮食品を除く)の見通しは、16年度の平均上昇率を、従来のマイナス0・1%から同0・2%に引き下げた。17年度はプラス1・5%、18年度は同1・7%でそれぞれ変えなかった。

 円安傾向で輸入物価は上昇が見込まれるが、消費低迷で物価の下押し圧力もある。そのため、消費者物価指数は前年同月比でマイナスが続いている。目標に掲げる「物価上昇率2%」の達成時期は、従来と同じ「18年度ごろ」とした。

 金融政策は「現状維持」とした。長期金利操作の目標は「ゼロ%程度」、金融機関が日銀に預けるお金の一部につけるマイナス金利は「0・1%」、長期国債買い増しのペースは「年間約80兆円をめど」で、それぞれ据え置いた。大規模な緩和策を続けて景気を刺激する。政策委員9人(総裁、副総裁2人、審議委員6人)のうち、賛成7、反対2の賛成多数で決めた。

 貸し出しを増やしたり、成長分野へ融資したりした金融機関にゼロ%の金利で貸し付ける「貸し出し支援制度」は、今年3月末の受付期限を、18年3月末まで1年間延長する。黒田東彦(はるひこ)総裁が31日午後に記者会見して決定内容を説明する。(藤田知也)

     ◇

■日銀の新たな経済・物価見通し

・実質国内総生産(GDP)

 2016年度 1.4(1.0)

 17年度 1.5(1.3)

 18年度 1.1(0.9)

・消費者物価指数

 16年度 -0.2(-0.1)

 17年度 1.5(1.5)

 18年度 1.7(1.7) 

数値はいずれも前年度比(%)。かっこ内は11月1日時点の見通し。消費者物価指数は生鮮食品の影響を除く

こんなニュースも