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 ジョギング程度の運動を10分間した直後は短期的な記憶力が増す、という研究成果を筑波大と米国カリフォルニア大のチームがまとめた。一度見た物を正しく覚えていられるかを実験したところ、安静時より成績がよかった。運動で脳の機能が活性化された可能性があるという。

 米国の脳科学専門誌に論文を発表した。

 学生21人に協力してもらい、野菜やぬいぐるみなど様々な物体の写真を2秒間ずつ計192枚見せた45分後に、計256枚の写真を見せ、それぞれ①同じ写真②似た写真③無関係な写真を3択で答えてもらった。心拍数が毎分120程度になるよう自転車型運動器具を10分間こいだ後と、安静時とで、成績を比べた。

 その結果、無関係な写真と同じ写真では成績に差がなかったが、似た写真では運動後の方がよく識別できた。特に、極めてよく似た写真の場合、運動後の方が正答率が8%向上した。

 征矢(そや)英昭・筑波大教授(運動生化学)は「ラットの実験では習慣的な運動で、脳の海馬の神経細胞が増えることが確かめられており、そうした影響が考えられる。MRIで脳内の様子を確かめ、記憶力向上の長期的効果なども調べたい」と話す。

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http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(吉田晋)