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 自分が弁護を担当した刑事事件の被害者にはがきを送って被害届の取り下げを迫ろうとしたとして、強要未遂の罪に問われた第一東京弁護士会所属の弁護士、棚谷(たなや)康之被告(54)の初公判が8日、東京地裁(家令和典裁判長)であった。棚谷被告は「はがきの作成、発信のいずれにも関与していない。すべてを否認し、争います」と述べ、無罪を主張した。

 起訴状によると、棚谷被告は2014年9月、国選弁護人として担当した傷害事件の被害者に対し、「公開の法廷で証言させられ、何も良いことはない」などと書かれた匿名のはがきを、住所地に宛てて郵送したとされる。被害者はすでに転居しており、はがきは受け取らなかった。

 検察側は冒頭陳述で、「はがきの切手から検出されたDNA型が、被告の型とほぼ一致した」と主張。一方の棚谷被告側は「DNA型鑑定は捜査機関に捏造(ねつぞう)されたものだ」と訴えた。