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 北朝鮮が12日午前7時55分ごろ、北西部の平安北道(ピョンアンプクト)・亀城(クソン)付近から日本海に向けて弾道ミサイル1発を発射した。弾道ミサイルの発射はトランプ米政権の発足後、初めて。トランプ大統領は10日、安倍晋三首相とワシントンで首脳会談を行い、北朝鮮に核・ミサイル開発の放棄を求めることで一致していた。

 韓国軍関係者によると、ミサイルの飛行距離は約500キロ、最大高度は約550キロ。朝鮮半島を横切って日本海上に落下した。発射されたのは、日本の大半を射程に収める中距離弾道ミサイルのノドン級(射程1300キロ)とみられるが、新型ミサイルの可能性もあり、米韓は分析を続けている。

 また、今回は通常よりも高い角度で打ち上げ、飛行距離を調節したとみられている。正常な角度で発射すれば、飛行距離はさらに伸びる可能性がある。

 北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)・朝鮮労働党委員長は今年1月1日の「新年の辞」で、大陸間弾道ミサイル(ICBM)について「試験発射準備事業が最終段階に至った」と発言していた。韓国軍関係者によると、距離や高度などから、今回はICBMではないという。

 北朝鮮は日米首脳会談に合わせて発射することで、核・ミサイルの能力を誇示するとともに、北朝鮮に強硬な姿勢をとるトランプ政権の出方を探る狙いがあるとみられる。

 また、韓国では次期大統領選に向け、北朝鮮と対立してきた朴槿恵(パククネ)政権の政策の功罪や今後の政策をめぐる議論が活発化している。こうした中で発射することで、韓国に揺さぶりをかけようとした可能性もある。

 一方、北朝鮮では故金正日(キムジョンイル)総書記の誕生日を16日に控える。国威を発揚し、結束を高めようとした可能性もある。(ソウル=東岡徹

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