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 文部科学省の組織的な「天下り」あっせん問題で、同省の元幹部2人が慶応大学に再就職した際、同省人事課OBの嶋貫和男氏の仲介を受けていたことがわかった。2人は退職から1~2カ月後に再就職しており、文科省は経緯に問題がなかったか調べている。

 慶応大広報室は、嶋貫氏から情報提供を受けて2人を採用したことを認め、「所定の手続きを経て元幹部を採用しており、問題があったとは考えていない。文科省から直接、依頼などはなかった」としている。

 慶応大などの関係者によると、元幹部のうち1人は私立大への助成金などを担当する私学助成課長などを務め、昨年3月末に文科省を退職。同年6月1日に慶応大に参事として再就職した。自らあっせんに関わって依願退職した前川喜平前事務次官らも認識していたという。もう1人も私学行政課長などを経て、10年2月下旬に独立行政法人「日本スポーツ振興センター」の理事を退職し、同年4月1日に同大の参事に就いた。現在は同大を退職している。

 これらの経緯を文科省が調べたところ、天下りの仲介役だった嶋貫氏が同省人事課から元幹部に関する情報提供を受けるなどし、慶大に略歴などを伝えていたことがわかったという。

 一連の問題では、同省人事課が嶋貫氏に対し、退職予定者の経歴や求人情報を提供するなどし、同氏が再就職を仲介する仕組みが続いていたことが明らかになっている。文科省は、元幹部2人のケースが再就職を規制する国家公務員法上、問題がなかったか調べている。