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しまっていこー 釜石

 14日午後2時半過ぎ、校舎の一室に集まった釜石の部員たちは息をのんだ。学力試験のための休みを挟み、1日以来となる練習を前にしたミーティング。佐々木偉彦監督(33)が「果たし状」を突きつけたのだ。

 勝負の内容は体重調整だ。この日から春の地区予選前日に当たる5月2日までの約80日間で、部員は体格に応じて3~6キロの増量をめざす。一方で、佐々木監督は同じ期間で10キロ近い減量に挑む。失敗したら、部員は五厘刈りで、佐々木監督は丸刈りにする。

 佐々木監督には二つの狙いがあった。一つは体を大きくしてパワーをつけること。もう一つは夏の岩手大会を見据えたものだ。夏は暑さに加え、連戦で体重が落ちてしまいがち。多少減ってもパワーを維持できるよう、この時期から体重を管理しておくという。

 取り組みを聞いた瞬間、1年生外野手の金浜両太郎は顔を引きつらせた。身長166センチで体重65キロと、1年生の中でも細身の部類。体を大きくしようと、既に昼の弁当は丼2、3杯分の米を食べている。45分間の昼休みのうち、30分以上は弁当と向き合う生活。その成果で、1月より3キロ増えた。

 そこから、さらに6キロも――。弱気になりかけた金浜だったが、自分なりの工夫で立ち向かうという。朝食を今の丼1杯から少し増やし、期間をいくつか区切って中間目標を定める。「体が大きくなれば、打球も変わるはず。とにかく、やってみます」。体の線は細くても、なんだか頼もしかった。(松沢憲司)

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