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 世界自然保護基金(WWF)ジャパンは16日、日本が2050年までに石炭や石油などの化石燃料に頼らない「100%自然エネルギー」を実現すれば、必要な設備費用を投入しても、燃料代節約などで84兆円の「得」になるとの試算を発表した。地球温暖化対策の国際ルール「パリ協定」がめざす脱炭素社会は実現可能だとしている。

 試算によれば、10~50年の約40年間で、設備費用は産業部門や家庭での省エネに191兆円、太陽光などの自然エネルギーの導入に174兆円の計365兆円が必要な一方、化石燃料の消費が減って449兆円の節約になるという。二酸化炭素など温室効果ガスの排出量は10年に比べて95%削減できるとした。

 現在ある技術が広く普及すれば、エネルギー需要は10年比で47%減らせると試算。すべて自然エネルギーで賄えるとし、国内の気象データから太陽光と風力の発電量は2対1の割合が望ましいとした。30年ごろから自然エネルギー発電で余った電力から水素をつくって活用すると想定している。

 昨年発効したパリ協定では、各国が温暖化対策の長期戦略を国連に提出するよう求められている。日本は環境省と経済産業省がそれぞれに素案をまとめている。WWFジャパンは、政府に長期戦略の早期策定を求めている。(小堀龍之)

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