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 マティス米国防長官は15日、ブリュッセルで開幕した北大西洋条約機構(NATO)の国防相理事会で、加盟国に対し、年内に負担の増額計画を示すよう求めた。要求が満たされない場合、NATOへの関与を「抑制する」と警告した。一方、NATOのストルテンベルグ事務総長は「加盟国は(負担増を)歓迎した」と述べた。

 マティス氏は、「米国は責務を果たしていく」とした上で、「米国がこの同盟への関与を抑制して欲しくなければ、各国が共同防衛への支援を示す必要がある」と発言。年内に増額に向けた具体的な行動を示すことを求めた。さらに「米国の納税者はこれ以上、不均衡な負担をすることはできない。米国民は、あなた方の子供たちの未来の安全保障について、あなた方以上に気遣うことはできない」と語った。

 NATOは、各国の軍事費の目標を国内総生産(GDP)の2%としている。ただ、達成しているのは加盟28カ国で米国を含めた5カ国にとどまり、マティス氏はこれを問題視した。今月の日米防衛相会談で日本の負担を「お手本」と述べたのとは対照的だ。

 マティス氏はNATO加盟国への要求を述べる一方で、「NATOは最も成功し、力強い軍事同盟だ。今こそ同盟を確認する必要がある」として重要性も強調。「すべての加盟国がNATOの恩恵を尊重し、公平な防衛負担をして初めて、NATOは強くあり続けるだろう」としてあくまで負担にこだわった。

 NATOのストルテンベルグ事務総長は会見で、加盟国が負担増を求められたことについて、「加盟国は歓迎した。我々はすでにその要請に応える準備ができている。それは欧州とカナダにとっての利益でもあるからだ」と述べた。マティス氏の発言の後、7加盟国が軍事費のGDP2%の目標をまもなく達成できると表明したことも明らかにした。(ブリュッセル=杉山正、吉田美智子)

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