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 民進党は16日、蓮舫代表の執行部が検討する「2030年原発ゼロ」をめぐり、全議員を対象にした会合を初めて開いた。支持母体である電力などの労働組合出身議員から強い反対意見が噴出。安倍政権への対抗軸として、3月の党大会で打ち出せるのか。蓮舫氏の指導力が問われそうだ。

 党エネルギー・環境調査会(玄葉光一郎会長)の会合が非公開で行われ、約60人が出席し、うち22人が発言した。従来の党方針の「30年代ゼロ」から「30年ゼロ」に時期を前倒しする新方針に対し、賛否両論がほぼ半数ずつだった。

 支持母体の連合傘下で、電力業界の産業別労組「電力総連」出身の小林正夫参院議員が冒頭、「30年代ゼロとしていたのに、急に30年ゼロを打ち出す進め方は違和感を覚える」と強く反対。造船重機などの産別労組「基幹労連」出身の高木義明元文科相も「みんなで議論して決めた『30年代』のままでいい。原発ではなく働き方改革などで民進党らしさを出すべきだ」と反対論を唱えた。

 一方、調査会副会長の高井崇志氏が「20年代ゼロにしてもいいくらいだ」と賛成論を述べるなどし、議論は紛糾。14日に基幹労連、15日に電機連合を訪ね、30年ゼロに理解を求めた蓮舫氏は、途中まで出席したが、発言はしなかった。

 会合の直前、蓮舫氏は連合の神津里季生会長(基幹労連出身)とも会談していた。神津氏は会談後の会見で「30年代ですら相当ハードルが高い。中身無しに数字だけ30年であれば、国民の支持を集められるのか」と厳しく批判。17日に予定していた民進と連合の意見交換会も中止となった。

 蓮舫氏は記者会見で、「支援団体ではあるが、政策がすべて一緒というものではない」と主張。3月12日の党大会に向け「(東日本大震災の)3・11の6年目で、その翌日だから、私たちの考えを示したい」と述べ、今のところは反対論を抑えてまとめる構えだ。脱原発派の中堅は「蓮舫代表は労組ではなく国民世論を見て、30年ゼロを党大会で打ち出す腹を決めないと」と語り、その指導力が問われる局面であることを指摘した。(関根慎一、贄川俊)