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 熊本地震の本震から10カ月となった16日、熊本県南阿蘇村立野の新所(しんしょ)地区で、本震による土砂崩れに巻き込まれて亡くなった片島信夫さん(当時69)と利栄子さん(同61)に住民が花を手向け、手を合わせた。

 本震で九州電力の水力発電所の貯水槽が崩壊し、土砂と大量の水が流れ込んだ同地区は被災当時のままだったが、九電の事故原因調査と補償に向けた被害調査が終了し、家屋の解体作業が本格化している。

 この日、献花に訪れた江藤俊雄副区長(67)の自宅にもショベルカーが入った。解体が進むにつれ、がれきの中から思い出の詰まったアルバムや、買って2カ月で使えなくなった自動車が出てくる。20歳の頃から住む家との別れに「寂しいというか何というか、複雑な気分です」と話した。(大畑滋生)