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 群馬県桐生市の市立小学校6年生だった上村明子さん(当時12)が2010年10月に自殺した問題で、遺族側が独立行政法人日本スポーツ振興センター(東京)に災害共済給付制度に基づく死亡見舞金2800万円の支払いを求めた訴訟の和解が17日、東京高裁(河野清孝裁判長)で成立した。遺族側によると、センターが2800万円を支払う内容だという。

 明子さんの自殺をめぐっては、ほかにも遺族側が市や県などの責任を問う裁判をしてきたが、代理人によると今回の和解ですべての訴訟が終結するという。

 災害共済給付制度では、いじめなど学校の管理下で児童や生徒が死亡した場合、センターが審査し、最大2800万円を支給する。遺族側はこの制度に基づいて死亡見舞金を申請したが、センターは「市が設置した第三者委員会の報告書などで、いじめが自殺の主な原因か言及されていない」として不支給としていた。しかし、一審・宇都宮地裁は昨年10月、「理不尽な悪口や仲間はずれなど、いじめは客観的にみて残酷で深刻なものだった」としていじめと自殺の因果関係を認め、センターに死亡見舞金の支払いを命じた。センター側が控訴していた。

 和解成立後、センターは「裁判所の意向に基づき和解することにした。和解内容に従い、速やかに死亡見舞金をお支払いする手続きに入る」とコメントした。(塩入彩)