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 「食のタイムスリップ」はいかが――。昔の人が食べていた食事を、味付けも含め、ほぼ忠実に再現した「歴食」が、全国に生まれている。町おこしの起爆剤にと考える自治体も増え、26日には島根県益田市で第2回サミットが開かれる。

 山口市は西国の雄といわれた守護大名・大内氏の本拠地。1500年に室町幕府の10代将軍・足利義稙(よしたね)が訪れた時の供応記録が残る。「平成大内御膳」は古文書通りに復元された32膳の将軍供応膳を、16品、10品など3コース(税別3千~1万5千円)に仕立てたもの。市内の宿泊施設などで食べることができる。

 「歴食」という言葉は2014年、同市の山口商工会議所が最初に使った。「町おこしに向け、料理を再現していく中で、他の地域にもこういう試みがあるんじゃないかと思ったんです」と会議所の春永亜由美さん(32)は話す。

 基本コンセプトは「歴史的なストーリーを有した、価値ある食」だが、歴史に触発された食も含む。現在、東北から九州までの地域に縄文時代から幕末までをテーマにした12の「認定歴食」が存在する。

 草分けともいえるのが奈良パークホテル(奈良市)の「宮廷料理・天平の宴」だ。平城京の出土品などをもとに1984年に再現したフルコース(税別1万1500円)で、素材を生かした肉や魚の干物、乳製品の蘇(そ)、油であげた唐菓子などを特注の土器皿に盛り付け、奈良時代の屋敷を思わせるしつらえの部屋で薄暗い灯火のもとでいただく。「食材の関係で四季ごとに内容は変わります。年に数回来られる方も多い」と同ホテル。

 和宮(かずのみや)御膳・新選組御膳は、中山道の赤坂宿があった岐阜県大垣市の「和洋会席かなぶ」が再現した。幕末に将軍家に嫁いだ皇女和宮や新選組隊士が宿泊した赤坂宿の本陣宿帳に残る記載などをもとに江戸時代の料理本も参考に当時の味付けを復元した。「再現の過程で『ああ、苦労して食材を集められていたんやなあ』と思うことが多い。まるでその時代を旅している気分になるのが魅力」と女将(おかみ)の野村秀香さん(53)。

 遺跡や遺物を題材にした食も。…

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