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 脱臭や水質浄化のために浄水場などで使われる「活性炭」の入札で談合を繰り返していた疑いがあるとして、公正取引委員会は21日、独占禁止法違反(不当な取引制限)容疑で、活性炭メーカーなど13社に対して立ち入り検査を始めた。関東や東北地方の自治体が発注した事業が対象という。

 立ち入り検査を受けたのは、クラレ(東京都)、水ing(同)、大阪ガスケミカル(大阪市)など。

 関係者によると、これらの社は少なくとも数年前から、東京都などが発注した「活性炭」の入札で、事前に調整して納入予定業者を決めていた疑いがある。少量の活性炭を調達する十数万円の入札から浄水施設の建設工事も伴う十数億円の入札まで、数年ごとに調整をしていたという。

 活性炭は石炭やヤシ殻が原料で、カビ臭などを吸着させて除去する働きがある。経済産業省の統計によると、2016年の年間生産量は5万トンで、販売額は225億円だった。

 クラレは「今回の検査を真摯(しんし)に受け止め、全面的に協力していく」、水ingは「調査に協力している」、大阪ガスケミカルは「調査には協力して対応する」とそれぞれ取材に回答した。

 水処理を巡っては2016年、東北や北陸地方の自治体が発注する水の汚れをとるための薬剤(凝集剤)をめぐる入札談合で、公取委が化学製品製造7社に課徴金納付命令を出している。(矢島大輔)