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 金正男氏の殺害容疑で逮捕されたベトナム国籍の女、ドアン・ティ・フォン容疑者(28)が事件後の14日午後、ベトナムの親類にチャットで連絡をしていたことがわかった。友人によると、フォン容疑者は朝鮮半島出身の男性と交際し、事件前、「韓国の済州島に行く」と話していた。また、オーディション番組に出たことがあるという。

 朝日新聞の取材に応じたフォン容疑者の親類によると、金正男氏が殺害された翌日の14日午後、フォン容疑者から携帯電話の機能を使ったチャットで連絡があり、「携帯が使えるように追加料金を払っておいてほしい」として、5万ドン(約250円)分の支払いを頼まれた。それきり連絡はないという。

 また、事件直前まで同じ部屋に住んでいた友人の女性は取材に対し、フォン容疑者は「コリアン(朝鮮半島出身者)」の複数の男性と交際しており、事件の1週間ほど前、男性と一緒に「韓国の済州島へ行く」と話していたと明かした。フォン容疑者は外国人男性とたびたび海外に行き、事件が起きたクアラルンプールには1月初旬にも数日間訪れていた。

 この友人によると、フォン容疑者は「女優やダンサー」をしていたという。2016年6月には、米国発祥のオーディション番組「ベトナム・アイドル」に本名ではなく親類の名前で出演し、ベトナム語で歌って、恥ずかしそうに審査結果を聞く様子が十数秒だけ放映された。審査は通らなかったが、胸が見えそうな衣装が一部メディアで注目されたという。

 友人は事件を知って驚いたといい、「人を殺すような人ではない」と答えた。(マニラ=鈴木暁子)