ベトナム訪問5日目を迎えた天皇、皇后両陛下は4日午後、古都フエで、フランスからの独立を指導したファン・ボイ・チャウの記念館を訪れた。チャウは20世紀初頭、日本に学ぼうと多くのベトナムの青年を日本に留学させる「東遊(ドンズー)運動」を展開、日越交流の礎を築いた。その足跡をたどり、天皇陛下は歴史を知ることは「大事なことです」と語った。

 記念館では、チャウの孫にあたるファン・ティウ・キャットさん(72)が両陛下を出迎えた。両陛下は敷地内にあるチャウの慰霊碑の前で説明を受けると、その裏手にあるチャウの墓前で一礼した。

 チャウが晩年を過ごした家や、歩みや歴史を伝える展示室もあり、両陛下は時間をかけて見て回った。チャウの日本での活動を静岡県袋井市出身の医師・浅羽佐喜太郎が支援したことから、ベトナムと同市との交流は今も続いている。袋井市の有志でつくる「浅羽ベトナム会」などが佐喜太郎の没後100年を記念して建てた友好の碑にも両陛下は足を運び、じっと見入った。天皇陛下は別れ際、キャットさんらを前に「歴史というものを知って、現在やこれからのあり方を知るということはとても大事なことです」と話した。

 キャットさんは「祖父は日本と…

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