[PR]

 年金資産を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)と日本銀行が、東証1部に上場する企業の約半数の約980社で事実上の大株主になっていることが、朝日新聞などの調べでわかった。経済政策アベノミクスによる巨額の「公的マネー」が株式市場を支える一方、企業の本来の実力が株価に正しく反映されない恐れもある。

 GPIFと日銀は、東証1部上場の株式を幅広く保有するが、信託銀行などを通じて買い入れるため、各企業の株主名簿には名前が出ない。信用調査会社の東京商工リサーチと、ニッセイ基礎研究所の井出真吾氏の協力を得て、GPIFと日銀が2016年3月末時点で実質的に保有する株式の状況を推計した。

 世界最大級の機関投資家であるGPIFは14年10月、国債による運用が低金利で難しくなり、国内株式への投資を大きく増やした。昨年3月末で約30兆円を運用する。一方、日銀は株価向上による景気刺激をねらい、国内株式に分散投資するETF(上場投資信託)を購入する。昨年末で約11兆円を買い入れている。

 東証1部上場企業の時価総額は約500兆円。GPIFと日銀を合わせ、全体の8%を占める約40兆円の公的マネーの存在は、民間最大の機関投資家である日本生命保険の運用額約8兆円を大きく引き離す。

 GPIFと日銀が実質保有する株式を足すと、東証1部の1945社(16年3月末時点)のうち約980社で、5%超の大株主だった。間接的な保有のため株主総会では議決権行使ができないが、全体の4分の1にあたる約490社では事実上の筆頭株主となった。旧ミツミ電機(現ミネベアミツミ)17%、アドバンテスト16%などで特に保有比率が高い。東芝やシャープ、タカタなど業績不振で配当を見送る90社超の株式も持つと見られる。GPIFは、経営破綻(はたん)し上場廃止した企業の株式も保有する。

 14年10月に1万6000円…

有料会員に登録すると全ての記事が読み放題です。

初月無料につき月初のお申し込みがお得

980円で月300本まで読めるシンプルコースはこちら

こんなニュースも