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 星空の下、作り物の花の光が無人の土地をぼんやり照らす。太陽光で蓄電し、日没後に自動点灯する。津波に襲われた福島県浪江町の請戸郵便局の跡地。地震直前に楢葉郵便局から派遣されていた佐藤健一さん(当時41)が見つかっていない。

 光る花は父の一夫さん(75)が供えた。原発事故後、請戸地区は避難指示区域となり、街灯もないが、毎夜の暗闇にわずかでも光をと思った。「明かりをともせば、健一が戻って来てくれると思った。6年たつけど、まだ諦められない気持ちもある」と話す。

 請戸地区では127人が死亡し、27人が行方不明。毎月11日には、警察や消防による一斉捜索が行われている。(小玉重隆)