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 手塚治虫などの絵柄を使ったお下劣パロディー漫画で知られる田中圭一(54)が、「感動」「泣ける」と評判の2作を相次いで刊行した。題材は、自身のうつ病体験と、有名漫画家たちの親子愛。「お笑い芸人がシリアスな演技で褒めそやされるみたいで」と照れるが、作品に込めたメッセージは熱く、ストレートだ。

 1月に出した「うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち」(KADOKAWA、税込み1080円)は、10年近く苦しんだ自身のうつ病についてつづった上で、ミュージシャンの大槻ケンヂ、フランス哲学研究者の内田樹(たつる)、小説家の宮内悠介らの「うつヌケ」体験を取材した。うつを出口の見えないトンネルにたとえ、体にまとわりつく軟体生物のようなもので「不安」を表現した。

 本書にも登場する精神科医・宮島賢也の著書をコンビニで手に取ったことが、田中がうつから脱出したきっかけ。その「恩返し」にと、ツイッターで「うつヌケ」漫画を提案したところ、うつ体験者の編集者が応じ、2014年に「文芸カドカワ」で連載が始まった。

 「仕事の重圧や幼い頃の家庭の事情が引き金になる場合もあれば、仕事も家庭も順調なのにかかる人もいる。『うつヌケ』の過程も、ひたすら休む人、趣味や家族に救われた人といろいろ。様々なケースを載せれば、より多くの人の役に立てると思った」

 田中自身、真っ暗なトンネルは…

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