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 東日本大震災の津波で流されたがれきが、海底で様々な生き物を集める「魚礁」のようになっている。海洋研究開発機構が2月末に三陸沖の海底を無人探査機で調べると、水深540メートルに沈んだ車のバンパーや漁網に、クモヒトデやウミシダなどが群がっている様子が確かめられた。

 藤倉克則・上席研究員(深海生物学)によると、がれきは平らなところより、谷間のような場所に多くたまっている。硬いものに付着して暮らすことを好むゴカイ類などの生物が集まっているのを、2012年2~3月に初めて確認。以降、年1回ほどの調査で、「見るたびに増えている」という。

 こうした生物は高級魚のキンキやカレイ、メヌケなどの餌にもなる。海底の谷はもともと底引き網漁がやりづらいため、邪魔になることも少ない。漁業資源を育てるため、人工的な魚礁の設置を提案していきたいという。(小宮山亮磨)