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 北海道小樽市で約20年前に銃刀法違反容疑で現行犯逮捕され、懲役2年の実刑判決を受けて服役したロシア人のアンドレイ・ナバショーラフさん(47)の再審公判で、札幌地裁(中桐圭一裁判長)は7日、無罪とする判決を言い渡した。検察側は2月23日の初公判で有罪を求める立証をせず、論告でも無罪を求刑していた。

 船員だったナバショーラフさんは1997年11月、小樽市で拳銃1丁と実弾16発を所持していたとして起訴された。

 再審でもナバショーラフさんは起訴内容を認めたが、弁護側は拳銃を持ち込む意思がなかったのに、北海道警側がロシアから持ち込むよう誘導した「違法なおとり捜査」だったとして無罪を主張。検察側は証拠調べを請求せず、「おとり捜査」の実態に踏み込んだ審理はされなかった。

 ナバショーラフさんは98年に懲役2年の実刑判決を受けて服役。出所後に強制送還された。弁護団は2013年、捜査を担当した元道警警部の証言などを新証拠として、「道警の捜査協力者が拳銃と中古車の交換を持ちかけた違法なおとり捜査だった」として再審を請求。札幌地裁と札幌高裁が昨年、再審開始を認めた。(坂東慎一郎)