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 ネットを通じて資金を集めるクラウドファンディングの手法を使ってサバを養殖する新たな取り組みが始まる。大阪や東京などでサバ料理専門店を展開する鯖(さば)や(大阪府豊中市)が、かつて京都までサバを運んだ「鯖街道」の起点・福井県小浜市と組んで、地元に利益が出る仕組みを目指している。

 集めたお金は小浜市で養殖したマサバの購入や、サバを出す新店舗の設備などに使う。養殖のため寄生虫がつきにくいという。鯖やはJR西日本などと組んで養殖事業を手がけ、「お嬢サバ」と名付けたサバを出荷している。今回のサバは「鯖街道よっぱらいサバ」と名づけ、初出荷は来年の予定だ。

 地元にお金を落とすことも事業の目的だ。小浜で水揚げされた稚魚を通常なら1キロあたり約50円のものを約1千円で仕入れる。福井のコメを使った酒かすをえさに混ぜ、育ったサバは通常1キロ約1500円のところを約2千円で買い取る。右田孝宣・鯖や社長は「漁業者らの所得が上がり、お店も繁盛するようにしたい」と話す。

 1口2万5千円で、募集は8日から。「いいさば」とかけて1億1380万円を集める目標だ。出資者は新店舗の売り上げの一部が5年間配当され、1口につき5千円相当の食事券がつく。ただし、出資した元本が戻る保証はない。

 小浜市のサバの漁獲量は1974年の3580トンから、2014年は1トンまで減少。昨年から市もサバの養殖を支援している。1日から高島屋大阪店で始まった福井県の物産展では、松崎晃治市長が養殖サバを使ったすしなどをアピールした。松崎市長は「漁業者らの所得も増える良い循環にしたい」と語る。(岩沢志気)