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 公的年金を市場で運用している年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は3日、昨年10~12月期に10兆4973億円の運用益があったと発表した。2001年に自主運用を始めて以来、四半期ベースで過去最高の黒字。世界的な株高となったことが影響した。

 昨年末の株高は、トランプ氏の米大統領就任が決まり、景気拡大への期待感が影響したとみられている。これまでの最高益は、アベノミクスによる影響とされる株高となった13年1~3月期の7兆6273億円。これを大幅に上回った。

 GPIFは14年10月から運用資産のうち株式の比率を50%に倍増させ、株価の影響を受けやすくなった。14年10月以降の通算成績は昨年4~6月期にマイナスに転じたが、今回の上積みで11兆7757億円の黒字と持ち直した。

 市場で自主運用を始めた01年以降の通算では53兆617億円の黒字で、15年6月末時点の53兆3826億円に次ぐ水準。資産総額は144兆8038億円と過去最高になった。

 昨年10~12月期の運用成績は、外国株式が4兆8213億円、国内株式は4兆6083億円のそれぞれ過去最高のプラス。外国債券も1兆5762億円のプラスで、国内債券は5190億円のマイナスだった。

 菅義偉官房長官は3日の記者会見で「自主運用開始以降の収益は年率3%弱。年金財政で見込んだ数字を大きく上回り、年金の安定に大きく寄与する成果だ。短期的な変動に一喜一憂することなく、専門的な視点で運用を行っていきたい」と述べた。(井上充昌)