[PR]

 斜面から滑り落ちそうになった86歳の女性を観音寺中学校(香川県)の生徒3人と先生が救った。女性にけがはなく、救助に関わった4人に感謝状が贈られた。

 「助けて!」

 2月3日午後5時ごろ、学校の周りをランニングしていた陸上部の大谷柊斗君(2年)と森川凪君(同)は、助けを求める声を聞いた。声がする方へ階段を駆け上がると、小高い場所にある寺の脇の斜面から滑り落ちそうになっている女性を見つけた。女性は草や木をつかんで踏ん張っていた。2人が走っていた下の道路までの落差5、6メートルを滑り落ちそうな状態だった。

 帰宅中の安藤萌衣さん(同)が下の道路を通りかかった。大谷君と森川君は、安藤さんに「先生を呼んできて」と声をかけた。

 「近くにいて、若くて体力のある先生は……」。安藤さんはすぐに野球部顧問の三宅浩生さん(28)を思い浮かべ、助けを求めに走った。その間、大谷君と森川君は女性に「大丈夫、先生が来て助けてくれる」と声をかけた。

 現場に着いた三宅さんが斜面を降りて女性を押し上げ、大谷君と森川君が女性の腕を引っ張った。安藤さんも女性の手を支え4人で女性を助け上げた。

 女性にけがはなく、「ありがとう」と言って帰宅した。後日、女性はお菓子と手作りの巾着袋を持って、学校を訪れたという。

 今月3日、観音寺署で4人は感謝状を受け取った。三宅さんは「誰が指示したわけでもないのに、すぐに行動できた」と生徒たちを褒めた。大谷君は「みんなで連係が取れて良かった」と話している。(飯沼優仁)