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 2017年の中国の国防予算案の伸び率が前年比7%前後となる見通しとなった。史上初めて1兆元(約16兆5千億円)を超えることは確実で、主要国の中でも高い伸び率を維持した。背景には、南シナ海などで米軍に対抗できる海空軍力の拡充を急ぐ中国の戦略がある。

 「12%以上の伸び率が必要だと思う。しかし、経済成長が鈍くなっている中で、国防費の伸びが下がるのは理解できる」

 3日、国政への助言機関である全国政治協商会議(政協)に出席した王洪光・元南京軍区副司令官(中将)は記者団に話した。

 国防費の伸び率が1桁にとどまった背景には、経済成長の減速のほか、習近平(シーチンピン)国家主席が15年、約230万人の兵力を30万人減らす方針を示すなど一連の軍改革の削減効果が反映しているとの見方もある。

 それでも国防費の伸び率が依然高いのは、米軍の圧力に対する中国の強い警戒感があるからだ。

 米軍は15年以降、南シナ海で「航行の自由作戦」を展開し、人工島に近い空域を米軍機がたびたび飛行。2月には米原子力空母カール・ビンソンが南シナ海に入った。トランプ大統領は国防費を約1割増やす方針を示すなど軍備を増強する構えを鮮明にしている。北京の軍事筋は「トランプ政権の軍事動向に対応するため、中国が国防費をさらに増やしていく可能性は十分ある」と指摘する。

 習指導部は南シナ海や東シナ海…

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