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 滑り降りるのではなく、重力に逆らって上っていくように見える「錯覚滑り台」が5日、新潟県南魚沼市荒金の八海山麓スキー場でお目見えした。縦、横ともに10メートルの雪の滑り台を、中央部にある高さ1・2メートルの起点から降りる。子どもたちがソリ滑りや大きなボールを転がして楽しんでいた。

 この光景を、隣接する高台から眺めると、子どもたちやボールが中央部のくぼ地の底から上っていくように見える。高台では、「不思議、不思議」「どうして?」と驚きの声があがっていた。

 錯覚美術の研究者として知られる杉原厚吉・明治大学特任教授(68)が手がけた。三方向の赤色の直線のほか、階段は下っていくように、壁は穴のようにへこんで見せるデザインにすることで、脳が「くぼんだ立体」を想像する設計になっているという。杉原特任教授は「見るという行為は危うさを含んでいる。物事を色々な方向からじっくり見ることの大切さを学んでもらえたら」。

 「錯覚滑り台」は、南魚沼市浦佐の池田記念美術館で27日まで開催中の「錯覚展」の関連事業として企画された。