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 北朝鮮は6日午前7時34分、同国西岸の東倉里(トンチャンリ)付近から日本海に向けて、弾道ミサイル4発をほぼ同時に発射した。弾道ミサイルはいずれも約1千キロ飛翔(ひしょう)し、秋田県男鹿半島から西に約300~350キロの海上に落ちた。3発は日本の排他的経済水域(EEZ)内、1発がEEZ付近に落下した。日本政府が発表した。

 韓国軍合同参謀本部は6日の記者会見で、弾道ミサイルの最高高度は約260キロで、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の可能性は低いと発表した。日本の防衛省幹部は「移動式の発射台から発射した可能性がある」と述べた。日韓両政府はミサイルの種類など詳しい分析を急いでいる。北朝鮮による弾道ミサイル発射は日米首脳会談直後の2月12日以来で、日本のEEZ内への落下は昨年9月5日以来となる。

 安倍晋三首相は6日朝、国民への迅速・的確な情報提供や不測の事態に備えて万全の態勢をとることなどを関係省庁に指示。同日午前の参院予算委で、「北朝鮮が新たな段階の脅威であることを明確に示すものだ。(国連)安全保障理事会決議に明確に違反するもので断じて容認できない。厳重に抗議し、強く非難した」と述べた。米韓両国と連携し、対応するとした。

 参院予算委は、民進党議員の提案で、国家安全保障会議(NSC)を開くために途中で休憩となった。政府は午前10時40分過ぎから約20分間、NSC閣僚会合を開催し、最新情報や対応方針などを確認。菅義偉官房長官は直後の記者会見で、「国連でさらなる厳しい対応をするのは当然の方向だ」と制裁強化の必要性に言及した。

 稲田朋美防衛相は同日午前、弾道ミサイル発射の意図について「(3月1日に始まった)米韓合同軍事演習への反発だった可能性も考えられる」と国会内で記者団に語った。

 岸田文雄外相は米国のティラーソン国務長官、韓国の尹炳世(ユンビョンセ)外相とそれぞれ電話で協議し、北朝鮮に対してさらなる挑発行動の自制や国連安保理決議の順守を強く求めていくことを確認した。岸田氏は電話協議後、外務省で記者団に「ティラーソン長官とは安保理において強いメッセージを出すことで一致した」と語った。ロシアのラブロフ外相や中国の王毅(ワンイー)外相との電話協議も検討しているという。

 谷内正太郎国家安全保障局長はマクマスター米大統領補佐官と電話で協議し、日米韓の安全保障協力の強化が必要だとの認識で一致。マクマスター氏は「トランプ大統領は安倍首相を強く支持する立場を明確にしている」と述べたという。

 韓国の黄教安(ファンギョアン)首相(大統領権限代行)は6日午前、国家安全保障会議の常任委員会を主催し、北朝鮮の弾道ミサイル発射について「国際社会に対する正面からの挑戦だ」と非難。米軍の高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD)を韓国に早期に配備する必要性も強調した。(岩尾真宏、ソウル=東岡徹

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