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 注文とは異なる細胞が納品され、研究費が無駄になったなどとして、大阪大と同大大学院生命機能研究科の男性教授(67)が、がん細胞販売会社(千葉県富里市)を相手取り、計約560万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が6日、大阪地裁であった。大島雅弘裁判長は大学側の訴えを一部認め、計100万円の支払いを命じた。

 判決によると、阪大は2011年12月、販売会社にヒトのがん細胞を発注。納品された細胞で計146日間にわたり、実験や観察を行い、教授が責任者となって論文を発表した。しかし、13年2月に細胞がヒトの細胞とは形や特性が異なることが判明したため、提訴していた。

 会社側は「ヒト細胞を納品した」と反論したが、判決ではこの細胞から派生した細胞にマウス細胞が混入していたとみられる点に着目。「納品細胞にマウス細胞が混入していると推測することに合理性がある」と認定し、研究者の日当の約3割に当たる80万円と、教授への慰謝料20万円の支払いを命じた。