[PR]

 米ゼネラル・モーターズ(GM)は6日、傘下の独オペルを仏自動車大手プジョー・シトロエングループ(PSA)に売却することで合意したと発表した。金融部門も含む売却額は総額約22億ユーロ(約2640億円)。年末までの手続き完了を目指す。

 GMは欧州市場から事実上撤退し、独フォルクスワーゲン(VW)やトヨタ自動車と争う世界販売台数の首位争いから後退する。日産自動車と仏ルノーに、日産の傘下入りした三菱自動車を加えた3社連合が、トヨタ自動車やVWと3強で争う構図に変わりそうだ。

 PSAは英ブランド「ボクソール」を含むオペルの事業を13億ユーロで、GMの欧州の自動車金融部門を仏金融大手BNPパリバと共同で9億ユーロで買収。グループ販売台数は430万台規模となり、欧州市場での販売シェアは日産・ルノーと三菱自のグループを抜き、VWに次ぐ2位となる。

 PSAは2012年から3年連続で純損益が赤字だったが、14年に就任した元ルノー幹部のタバレス最高経営責任者(CEO)のもとでコスト削減を進め、15年12月期以降の決算は2年連続で黒字。経営体力の回復を機に攻勢に出た。PSAとGMは12年から提携しており、タバレス氏は「買収は関係拡大の自然な流れで、次のレベルに引き上げていきたい」と述べた。

 GMの欧州部門は赤字が続き、16年12月期決算は約2億5千万ドル(約280億円)の赤字。販売規模を維持するより、赤字事業を売却して収益力向上を優先させる。GMのメアリー・バーラCEOは「我々の従業員、顧客、株主にとって正しい選択だ」とオペル売却の意義を強調した。(ロンドン=寺西和男、ニューヨーク=畑中徹)