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 国会論戦の渦中にある大阪府豊中市の小学校建設現場。敷地内の一角には高さ数メートルの産廃土が積み上がる。森友学園が予定していた今年春からの開校が、間に合わない可能性が高まっている。ほぼ完成した様子の校舎が存続できるかどうかという議論も出始めた。

 「今の時点で学園側から出てきた申請書類一式に信憑(しんぴょう)性がない。すべて確認するならば、3月中の認可は物理的に厳しい。教育長も全く同じ思いだ」。松井一郎・大阪府知事は7日、府庁で記者団に語った。

 学園側は2月の大阪府私学審議会に、愛知県の私立海陽中等教育学校と「推薦入学枠の提供で合意」と報告したが、事実でないことが発覚。小学校舎・体育館の建築費も、学園側が私学審に出した金額と、国の補助金を得るために出した額に大きな違いがあることも判明した。府教育庁は、学園側が「(推薦枠の合意は、関係者の)ミスで記載した」などと6日にメールなどで回答してきた内容を不服とし、詳しい資料の提出を求めている。

 これらの問題を受け、府教育庁は認可しない可能性も含め、年度内の認可は見送る見通しだ。入学予定者を地元小学校などで受け入れる準備も進めている。

 一方、国と学園側が2016年6月に交わした土地の売買契約書では、今年3月31日までに小学校の用地として利用しなければならない、とされている。開校できなければ、国は売買代金の1億3400万円で買い戻すことができる。

 買い戻す場合、原則として学園側が更地に戻さなければならない。校舎について、民進の福山哲郎氏は6日の参院予算委員会で「(学園側から)そのまま返還される場合もあり、建物を(国が)解体する可能性も出てくる」として新たな費用負担が生まれることを懸念した。

 これに対し、財務省の佐川宣寿理財局長は「私学審の議論を待って適切に対応したい」と繰り返し、買い戻しや建物の解体については答えなかった。

 豊中市によると、現場では先月末から、工事業者によるごみと土砂の分類作業が続き、3月3日から土砂の搬出を始めたが、産廃の処理業者は7日午後の時点で決まっていないという。豊中市内のパート女性(41)は「土地の購入経緯から、何もかも不透明。認可の可否は、一連の経緯がはっきりしてから改めて判断した方がいい」と話す。