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 「睡眠時間が長い赤ちゃんは、成長が早いの?」。育児中の疑問や不安の解消をめざす研究を、国立成育医療研究センター(東京都世田谷区)などが始めた。スマートフォンのアプリを使って集めた大規模なデータを解析して、赤ちゃんの成長や発達の実態に迫りたいという。

 同センターが、育児記録アプリ「パパっと育児@赤ちゃん手帳」を手がけるITソフト開発会社「ファーストアセント」(東京都中央区)と協力して実施。睡眠時間や排便・排尿の回数、ミルクの量などをリアルタイムで記録でき、現在は平均で月約3万人が入力しているという。研究では、2013年9月から同意を得て集めた約1億件のデータから、赤ちゃんの睡眠時間と身長・体重との関係や、母乳とミルクによる排便回数の違いなどを調べる予定だ。

 試験的に生後1カ月の4千人分の1日の赤ちゃんの排便回数を分析すると、0~8回以上まで開きがあり、母乳主体よりもミルク主体のほうが排便回数が少ない傾向がみてとれたという。ただ、その後の観察も加えた分析では、母乳主体の赤ちゃんは最初は排便回数が多いが次第に減り、離乳食が始まる頃にはミルク主体の赤ちゃんと違いがなくなる傾向も示されたという。

 同センターの鳴海覚志(さとし)・基礎内分泌研究室長は「これまで、赤ちゃんの標準的な成長や発達に関わる研究はあまりなかった。ビッグデータの解析で実態が明らかになれば、育児不安の解消に役立てられる」と話す。研究成果は今秋にもまとまる予定。(熊井洋美)