学校法人「森友学園」(大阪市)が、4月に開設予定の小学校の雇用予定者名簿に、「総括教員」として掲載された公立小学校の男性校長(60)が、「受諾していない」と話している。府教育庁は「(男性を)学園側が指導役と説明していたが、(この教員配置では)日常の指導に不安が残り、認可の可否にも影響が出る」と話している。

 先月22日に開かれた府私学審議会に学園側から提出された「教員等雇用予定者リスト」には、教員や講師ら十数人の氏名や予定される肩書、年齢、経験年数を記載。この男性は、学園の籠池泰典(かごいけやすのり)理事長が就くとされる校長、教頭に次ぐ「総括教員」の肩書で、経験年数が「37年(非常勤)」と表現されていた。

 一方、朝日新聞の取材に対し男性は、「驚いている。行きますと言った覚えはないのに」と話し、学園側に削除を求めるという。

 男性によると今年1月、知人から「先生を探している人がいる」と依頼され、同府岸和田市内で籠池氏を含めて3人で会った。その席で、籠池氏から「道徳教育を中心とした学校を作りたい」と聞かされ、図画工作の教員を探していることを告げられたという。

 男性は「どんなお役に立てるか分からないので、具体的には3月になって話をしたい」と態度を保留。後日、求められて履歴書は送ったという。しかし、一連の報道を受けて2月25日に断りの連絡を入れ、承諾されたという。

 新設小学校をめぐって私学審の委員からは、常勤の教職員の中に小学校での教員経験者が少なく、カリキュラム内容も不透明との指摘が出ていた。

 松井一郎知事は8日午前、府庁で記者団に、「学園の弁護士からは承諾していなかったということではなく、ご本人から辞退があったと(説明を受けた)。どちらが真実なのか確認したい」と話した。