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 市販の望遠鏡を使い、地球に衝突する可能性のある小惑星などの地球接近天体(NEO)を探索する新手法を、宇宙航空研究開発機構(JAXA)などが開発した。従来は見逃していたNEOを安価で発見できる可能性があり、地球との衝突の警戒や天文学研究で力を発揮しそうだ。

 NEOを巡っては、衝突の可能性を見極めるため各国が警戒しており、これまでに1万5千個以上が発見されている。これまでは口径が1~2メートルの大型望遠鏡を使い、10~20分間隔で撮影した画像を比べて見つけていた。だが、大型望遠鏡だと、地球に近く高速で移動しているように見えるNEOは見つけづらかった。

 JAXAの柳沢俊史・主任研究員らは、市販されている口径の小さい望遠鏡を使い、短い間隔で撮影した多数の画像を重ね合わせて解析することで、暗い天体を浮かび上がらせる手法を開発。高速で移動しているように見えるNEOも捉えられるようにした。

 今年1月、口径18センチの望遠鏡2台を使い、直径50メートル程度と30メートル程度の未知のNEOを相次ぎ見つけた。日本での発見は約9年ぶり。数日後に、50メートルのものは地球から600万キロ、30メートルのものは186万キロに接近した。柳沢さんは「複数の望遠鏡を並べることで、全天をカバーすることも可能だ」と話している。(香取啓介)