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 東京都と京成バス(千葉県市川市)は、2020年東京五輪・パラリンピックで臨海部と都心を結ぶBRT(バス高速輸送システム)の運行会社の設立を、延期する方針を固めた。当初は今春を予定していたが、築地市場から豊洲市場への移転延期で、運行ルートの整備の見通しが立たなくなった。大会で輸送の柱となるシステムの開業にも不透明感が漂ってきた。

 20年大会で、臨海部では有明地区に競技会場が集中。晴海地区に選手村が整備され、大会後に住宅地となる。公共交通の需要増に対応するため、都は大勢を運べて鉄道ほどの投資も必要ないBRTに白羽の矢を立て、15年に京成バスを運行事業者に選んだ。

 BRTは全長約18メートルの連節バス(定員129人)や燃料電池バス(同77人)を想定。移転後の築地市場跡地も通る都道環状2号線(環2)を経由して新橋と勝どきや晴海、豊洲を結ぶルートで19年に運行を始め、20年大会後は虎ノ門と有明、晴海なども結ぶルートを加える予定だった。

 しかし、昨夏に小池百合子都知事が築地市場の移転延期を決めたため、環2の開通時期やルートが見通せず、京成バスや都は、官民出資で17年春ごろを予定した新会社設立の延期を決めた。都などによると、設立時期や計画は今夏以降とされる市場移転の判断次第。都都市整備局によると、20年大会までのBRT開業を目指す方針は同じだが、市場の動向次第では「19年中の開業が遅れる可能性は否定できない」(都担当者)という。(末崎毅)