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 中国電力とJFEスチールが千葉市で進める石炭火力発電所の建設計画について、山本公一環境相は10日、環境影響評価法に基づき、意見書を世耕弘成経済産業相に出した。電力業界が定めた二酸化炭素(CO2)削減目標の達成見通しを示せない場合、事業見直しも含めた再検討を求めた。

 環境影響評価の対象となっているのは、蘇我火力発電所(仮称)。出力は約107万キロワットで、2024年の運転開始を目指す。環境省によると、年間のCO2排出量などは不明。

 意見書では、電力業界が定めた30年のCO2削減目標の達成見通しを示せない場合、事業そのものの見直しを含めて再検討するよう求めた。今回は1回目の意見書で、通常は2~3年以内にもう一度意見書を出す。強制力はない。

 石炭火力は最新型でもCO2排出量が同規模の天然ガスの約2倍と多い。国内で計画中の約40基がすべて新増設されれば、老朽化した発電所を廃止しても、政府の30年のCO2削減目標を達成できず、約7千万トン上回る可能性がある。山本環境相は閣議後の会見で「石炭火力を是認できなくなる恐れがある」と指摘した。

 環境省は石炭火力に対し、一時「現段階では是認できない」などと異議を唱えたが、電力業界の対策を条件に昨年2月に容認に転じた。ただ温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」が昨年11月に発効し、意見書にやや強い表現を盛り込んだ形だ。(小堀龍之)

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